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新婚旅行

過去の携帯サイトに展示していた小話です。
新婚旅行というリクエストにこたえたものでした。
ちょっと微エロなので苦手な方は気を付けてください。
大丈夫な方は続きよりどうぞ。

(今になって読むと、もう二次の世界で
楽しめばいいと思いますね^^;)



「ハネムーン?」

「ああ。」

ヒナタが繕い物をしていると、唐突にネジがそう言い出した。
紺の着物を身にまとったネジは18歳とはいえ、どこか
威厳が漂い始めていた。
その、上忍としての風格や名門日向の誇る天才である彼の気品に
しばしヒナタは裁縫の手を休め見惚れてしまう。
強引に求められての婚姻であったが、ネジへの気持ちを自覚してからは
毎日のように彼にときめきを感じていた。
今、こうして夕飯を終えて、ネジの忍服を繕いながら会話を交わして
いてもヒナタはネジに対して胸が高鳴るのだった。

そんなヒナタの視線に気付いたネジが慌てて頬を染めながら
目をしばたかせた。

「お、おい、話の続きだがっ!」

「えっ?あ、はい。」

「そ、その、あれだ!」

「?」

「秋だし、紅葉を見に行くのも兼ねて、山にしないか?」

「山?」

「ああ、山菜や・・今時期だとキノコとか・・旬だしな。」

それに・・ヒナタ様はエビやカニが駄目だろう?と
ネジが微笑んだ。

(ああ、また・・)

ネジはヒナタのことを本当によく理解してくれている。
それがどんなに彼女の胸を暖かく満たしてくれているのか、
彼はわかっているのだろうか?

(ありがとう・・ネジ兄さん)

ヒナタがネジに対して心の中で感謝しているとネジが感慨深そうに
静かに言った。

「・・俺もあなたも旅行なんてした事がなかったからな・・。」

掟に厳しく、禁欲的な日向一族とはいえ、他の者たちは家族で旅行
くらいはしていた。
だが、分家筆頭の家柄のネジや宗家のヒナタはその身分の高さや、
警護に当たらされる他の分家への気遣いもあって、旅行など
許されなかった。
だから、自分の身は自分で守れるようになって、比較的自由になった今、
ネジは自分たちの満たされなかった思いを叶えたいと考えていたのだった。
もちろん、単純に新婚だからというのもあったが。

それから色々と手続きをすませ、2週間後には新婚旅行に旅立っていた。

「わ・・わぁ・・」

「丁度、見ごろだったな。」

ロープウェイに乗って見晴らしのよい山頂まで上ってゆく。
ロープウェイから見下ろす山の景色はまるで千切り絵のように
赤や黄色や橙色に彩られて圧巻だった。
鮮やかな秋の風景にヒナタは無邪気に喜び、彼女にしては
珍しくはしゃいでいた。
その、年頃の娘らしい、彼女の様子にネジは慈しむように
柔らかく微笑んだ。
窓に張り付くようにして景色を眺め感嘆するヒナタの肩に
そっと手を添えてネジは同じ景色を楽しむ。やはり連れて来て
良かったと心から感じていた。

「ネ、ネジ兄さん!見て見て!
あ、あんなに遠くまで紅葉しているよっ!」

「ああ、すごいな。」

ヒナタに手をひかれ、山頂の広場を歩く。
そこは山頂とはいえ、みやげ物屋などがちゃんとあり、
きちんと整備されていた。やはり観光地なのだろう。
朝早い時間帯とはいえ、山歩きに来たらしい団体客や
山を好む世代の老夫婦などで賑わっていた。

普段羞恥心の強いヒナタなら、こんな人が多い場所で
ネジの手を握り締め、はしゃぐなんて在り得ない。

(余程嬉しいのだろうな・・)

宗家での居場所がなく、いつも寂しそうに俯いていたヒナタ・・。
こんな小さな幸せさえ味わった事がなかったのだろう。
それは自分も同じであったが。

だが、素直じゃない自分と違い、ヒナタは本当に嬉しそうに
はしゃぐから。

愛する人に喜んで貰えて心から満たされるネジであった。

一通り紅葉などの景色を堪能してから、
二人はみやげ物屋に入った。
口に指を当てながら色々と眺めていたヒナタが
嬉しそうにネジに声をかける。

「こ、これ、可愛いね」

「・・・・そうか?」

「そ、そうだよっ!」

真っ赤に頬を染めてヒナタがネジを見上げてくる。
まるで幼い子供のように甘える彼女が愛しくて
ネジはフッと笑っていた。
それを馬鹿にされていると感じたのかヒナタが
プクリと頬を膨らませる。

「もう、すぐそうやって馬鹿にするんだからっ」

珍しく拗ねるヒナタにネジは益々口元を綻ばせた。
やれやれ、今日は珍しいものばかり見れるものだと、
内心嬉しくもあり、そして新たな彼女の姿の発見に
感動していたりもした。
だが。

「本当に買うのか?」

ヒナタがしっかりと握り締めていた、お世辞にも可愛いと
思えないマスコット人形を見てネジは思わずそう聞いていた。
人形は顔が無くて真っ黒い布地で作られていた。
ご丁寧に黄色のちゃんちゃんこまで羽織っている。
願いを聞いてくれる人形らしいが・・・。

(何だか不気味だな・・・。)

ヒナタに関する事以外では、怖いものなど何一つ無い
ネジであったが、その人形は何となく気が退けた。

だがヒナタは頑固であった。普段は恐ろしいほどに
従順で人に合わせる彼女であったが、一旦こうと決めたら
譲らない性格である。

「やっぱり買うのか?」

ネジも又、頑固な性格だった。
しかも彼女と違いたちが悪い事に、
単にわがままだったりする。

「やめないか?それだけは。」

だが・・惚れ抜いている分、ネジのほうが分が悪かった。
結局今回に限ってはヒナタが強く出た分、
彼女が勝ったのだった。

「父上とハナビちゃんと・・後はネ、ネジ兄さんのっ」

頬を染めて大事な人に贈りたいのだと言われてしまい、
それ以上ネジは何も言えなくなってしまったのだった。

◆◆

山頂から下界に戻ると、その麓の穴場である湖に行く事にした。
個人ツアーなのでネジが行き先など決めておいた。
下手な新婚ツアーで他のカップルやガイドなどに邪魔されたく
なかったせいもある。
そういうわけでネジが選んだ次のスポットは静かで幻想的な湖。
意外に地元の人間にしか知られていない人知れぬ名所であった。
当然殆ど人もいない。
それが余計に湖の美しい景観を映えさせていた。

「わあ・・・き、きれい」

目を輝かせてヒナタがネジに振り返る。

「あ、ありがとう・・とても素敵なところに連れて来てくれて・・」

「いや。」

無愛想に聞こえたのだろう。ヒナタが困ったように眉を顰めた。

「ネジ兄さん、さっきのお人形のこと、怒っているの?」

心配そうな表情。ああ、やはり彼女は優しすぎるとネジは思った。
人を気遣いすぎる。
・・その根底には自分への自信の無さがあるのだろうが。

「そんなはず無いだろう?」

安心させるようにネジはとびきりの笑顔を見せる。
彼女にしか見せない表情。
それにヒナタが花も綻ぶような笑みを浮かべた。
それから二人で湖の周りを散策しながら、ゆったりと歩いた。
しっかりと繋いだ手が暖かくて、会話は少なかったが
十分幸せな二人であった。

◆◆

一泊めの宿に夕方にはチェックインする。

「今日は朝も早かったし疲れただろう?
早めに温泉にでも浸かろう。」

仲居に案内された客室で、二人きりになると
早速ネジがそう話しかけてきた。

「そ、そうだね。え・・と、浴衣は・・」

客室の一角に用意されていた浴衣を手に取ると
ヒナタはネジに手渡した。

「ヒナタ様、着替える必要はないぞ?」

「え?」

「こっちへおいで。」

ネジに手を引かれて客間の次の間に入ると
大きな木の扉があった。その扉をネジが開けた。

「あっ!」

「客室専用の露天風呂だ。結構大きいだろう?」

ネジが言うとおり広さは二人で入るには
十分なものであった。
景色も見晴らしが良く最高である。

「そういうわけだから、このまま脱いで入ればいいんだ。
客室の外にも大浴場はあるが、ここで十分だろう?」

「う、うん・・」

「それに外だと男女別だしな。
それじゃあ、寂しくてかなわん。」

「え?」

(兄さんでも・・寂しいと思ってくれるの?)

何だか嬉しい。そう感じて頬に手を添え俯くヒナタに
ネジが催促するように声をかけた。

「早く入ろう、ヒナタ様。」

ネジに促され、恥じらいながらもネジの隣に身を沈める。
だがしっかりタオルを巻いているヒナタ。

「・・・いらないんじゃないか?そのタオル。」

「っ!で、でも・・はずかし・・」

「まあ、まだ明るいしな。仕方ないか。」

(よかった・・。お風呂では変な事をしなさそう・・・。)

馴れ初めはネジからの強引な求愛。
優しく甘い誘惑、とろかされ油断すると
強引に奪われて…流されてばかり。
だから・・そんなの恥ずかしいと後悔して
しまう真面目な気性のヒナタは、
正直、混浴の誘いに身構えていた。
しかし、さすがに温泉では妙な事には
ならなそうで、思わず安堵の溜息がこぼれた。

「大丈夫だ、お楽しみは夜にとっておく。
今は純粋に温泉を楽しみたいからな。」

顔に出やすいヒナタを見て、ネジがそう苦笑した。

ネジの言葉にホッとして、それからは本当に
ゆったりと温泉を満喫できた。

湯から上がり、浴衣に着替えお茶などで
乾いた喉を潤していると、部屋の外から声がかかる。

「夕飯の用意をさせていただきます。」

熟練の仲居が次々と膳を運び座卓に並べてゆく。

(すごい量・・!た、食べきれるかな・・・?)

温泉宿の会席料理に青ざめるヒナタ。
半端じゃないその品数の多さに驚愕してしまう。

「・・では、ごゆっくりとどうぞ。」

大量の料理を配膳し終わると仲居は立ち去った。

しばらくして入れ替わるように女将が挨拶に訪れる。
品のある老年の女将がネジと何かしら会話を交わしている。
この辺りの見所や、オススメなど。ネジは忍らしく、
卒なく情報収集しているようで、愛想も比較的よく
女将と話している。
だが、ヒナタは引っ込み思案な性格が災いして、
ただ、はにかみながら相槌を打つのが精一杯だった。
内心、相手に嫌な思いをかけさせてしまったかと、
心配だったのだが・・。

「奥様は大人しくて可愛らしいかたですね。」

長年多くの客を見てきた熟練の女将はヒナタの本質など、
あっさりと見抜いているのか、気にも留めていないようで。
客商売だからかもしれないが、ヒナタはホッと胸を撫で下ろした。

「では、ごゆるりと御くつろぎくださいませ。」

そういい残して女将が去ると、やっとヒナタは
息をつく事が出来た。

「何だ?緊張していたのか?」

くっ、くっ、とネジが面白そうに笑った。

「だ、だって、こんなの初めてなんだものっ・・
お客様になるなんて・・」

宗家では使用人がいた。
だが、慣れ親しんだ者たちで、こんな緊張感はなかった。

「は・・恥ずかしいね・・お客様になるのって」

「そうだな。俺も照れくさかった。」

「え?ネジ兄さんも?」

「ああ。だって夫婦で宿泊するんだ。
やはり、気恥ずかしいだろう。」

そこでヒナタはボッと体が熱くなってしまった。

(そ・・そうか・・。
そういう目で見られてるんだよね・・?)

つまり自分たちは男女の契りを交わすのだと
公言しているようなもので・・・。

赤く焦るヒナタを現実に引き戻すように
ネジが声をかけた。

「ヒナタ様、乾杯しようか。」

山菜や山の幸をふんだんに使った料理はどれも美味で、
二人は満足する。
さすがに全ては食べ切れなかったが食事も済んで、
布団も用意され・・・。

「・・じゃあ、食後の運動も兼ねて・・寝るか?」

「…え…?」

「・・・今更恥ずかしがることもないだろう?」

「で、でもっ・・!」

「なんだ?」

「・・こ・・声が…もれちゃ…ぅ」

「・・・・・。」

最近ではすっかり女になったヒナタの反応は
素晴らしいものがあり。
勿論喘ぐ声も
最後の頃には大きくなっていたりした・・。

「・・・心配するな。ちゃんと調べてある。」

「?」

「この旅館は防音設備がキチンとされている。
それに・・温泉つきの客間はそれぞれ離れて
配置されている。だから・・」

  安心して喘いでいいんだぞ?

そう微笑しながらネジがヒナタを抱き寄せ、
布団に押し倒した。

「にいっ・・」

赤くなるヒナタの唇をふさいで、ネジは浴衣の合わせ目に
手をかけた。それから啄ばむような口づけをひとしきり終えた後、
彼はヒナタの瞳を覗き込んだ。

「・・・今夜はどうして欲しい?」

甘く囁くと、ヒナタが潤んだ瞳でネジを
見詰め返してきた。

「あ・・あの・・普通に・・」

「・・わかったよ。」

了解したとばかりに、ヒナタを弄りながら器用に
浴衣を脱がせてしまうと、ネジはゆっくりとヒナタの
膝を割って身をかがめる。
その行為にヒナタがキュッと目を瞑り声を洩らした。

「んんっ!」

小刻みに震える彼女にネジは満足げに目を細める。
それからネジは、ゆっくりとヒナタを蕩かすように
丁寧な愛撫を始めたのだった。

◆◆

朝、鳥のさえずる声で目が覚める。
隣ではヒナタが穏やかに眠っていた。
それを起こさぬように気をつけながら、
ネジは布団から出る。

「・・・・・。」

昨夜ヒナタと激しく愛し合ったまま眠ってしまったので、
彼は裸であった。
その上、汗ばんだまま眠りについたので、
いささか気持ち悪い。
なので風呂にでも入ろうとネジは温泉に
続く扉に手をかけた。

朝の新鮮な山の空気を吸いながら湯煙に癒される。
はあと溜息を付きながら、ふと、ネジは昨夜の
情事を思い出した。

(しかし、昨夜のヒナタ様は大胆だったな・・。)

旅先での開放感も手伝ってか、普段より積極的なヒナタは、
それはもう、大いに乱れてくれた。
普段の彼女からは想像出来ない位に、
妖艶で魅惑的だった・・。

(・・すごく・・良かった・・・)

愛する妻との行為を思い出しながら満足げに
朝風呂を堪能するネジであった。

◆◆

それから一週間に及ぶ新婚旅行は、何の問題もなく
無事終了した。
何事にも卒のないネジの計画のおかげでもあった。

「はあ・・。楽しかったねv」

生まれてはじめての旅行が新婚旅行というせいもあってか、
彼女は大層嬉しそうに思い返し、夢見るように呟いていた。

「また・・行きたいな・・」

思わず漏れたヒナタの本音。

それを聞き逃す筈のないネジ。
荷物をかたし終え、一息つくと茶を啜りながらヒナタに話しかけた。

「じゃあ、今度の正月は雪見も兼ねて、また温泉にでも行くか?」

「え?ほ・・本当?!」

「ああ。新年の宗家への挨拶が済んだら、2、3泊ぐらいして来よう。
どこがいいかな?」

「あ、じゃ、じゃあ、雪ウサギがいるところ・・・。」

「そうか。」

ヒナタのリクエストを念頭に入れてネジは独自に情報収集した
分厚い覚書を手にする。
それを開いて、雪見が出来て、ウサギも見れて、
温泉が良いところ・・などを探す。
候補は何件か出てきた。

「・・・ところで、ネジ兄さん。」

ヒナタが小さな声で申し訳無さそうに話しかけてくる。
それに覚書からは視線を逸らさずにネジは声のみで
返事をした。

「なんだ?」

「あ、あのね、あのお土産なんだけど・・」

「ああ。あれか。あれがどうした?」

「明日宗家に届けに行こうと思うんだけど・・・。」

「?」

「大丈夫かなあ?」

心配そうに眉根を寄せるヒナタ。その表情は頼りなさ気で、
不安そうであった。

(どうやら、初めての旅行の高揚から醒めたらしいな。
急に自信がなくなったのか・・。)

ヒナタが強引にお土産にと決めた人形。
それをネジが退いていたのを思い出して
彼女は不安になったらしい。
何故なら・・ネジと父、それに妹のハナビは性質や
嗜好がよく似ていたから。
だから、父やハナビもこの人形をお土産だとヒナタから
貰ったら・・迷惑に思うのではなかろうか?
そんな不安が湧き上がったらしかった。

「大丈夫だろう。」

「え?」

「あなたからの贈り物なら、きっと喜ぶ。」

「!」

「宗家は・・あなたを嫁に出してから、あなたの存在の大きさに
気付いたらしいからな。今では随分とヒアシ様も丸くなられた
じゃないか?あなたに対してだけだが・・。」

ネジの指摘にヒナタが目を丸くする。
あの厳格な父ヒアシが丸くなった?それも自分にだけ?

「そ・・そんなの・・気付かなかったよ・・・」

「あなたは鈍いからな。」

フッとネジが笑う。そして最近のヒアシのヒナタへの
態度を思い浮かべていた。

嫁いだ娘を焦りながらも気遣ったり、心配する姿は
とても威厳ある厳格な宗主のものではなく。
その上オロオロとヒナタへの接し方が分からずに、
右往左往するヒアシの姿は驚く程人間臭かった。
その様子にネジは初めて彼に親しみを覚えた程だ。
オマケにヒアシは訪問の帰り際には必ずといっていいほど、
なにか土産を持たせた。
野菜や米や、その他生活必需品。
別に生活に困ってなどいないのに、嫁いだ娘が
心配で可愛くて仕方ないのだろう。

ヒアシは嫡子でなくなったヒナタを普通の娘として
溺愛し始めていた。
今まで辛く当たった罪滅ぼしの思いも・・多分込めて。


「そういう訳だから、大丈夫だ。ハナビ様などに至っては
その様な心配は皆無だろう。何せあの方は筋金入りの
姉思いだからな。」

「そ・・そっかぁ・・。よ、よかった。
ネジ兄さんにそう言って貰えると安心する・・」

本当にホッとした顔をヒナタがする。
それを確認するとネジは又覚書に視線を戻した。

次の日、ネジが任務から帰宅すると、ヒナタが嬉しそうに
出迎えてくれた。

「どうした?何か良い事でもあったのか?」

「う、うん!」

「ほう。何だ?それは。」

居間に向かいながらネジはヒナタに上着を預け、問うた。

ヒナタが照れながらはにかむように小さく言った。

「ち・・父上がすごく喜んでくれたの・・!」

「へえ。」

「あ、ありがとうって・・!!」

 初めて笑いかけてくれたの・・!

「・・そうか。」

この年になって初めて親の優しさに触れたのか。
親が死んでそれが叶わないネジよりも、生きていても
相手にされなかったヒナタの方が心の傷は深かった
のかもしれない。

だが―。

それも、もう終いだ・・。

「良かったな、ヒナタ様。」

やっと、ヒアシとのしがらみから解放されて行く彼女を
心から祝福していた。

愛する人の幸せな姿はこんなにも
自分を幸せにしてくれる・・。



「ネジ兄さんが・・・いてくれたから・・」

「・・?」

ふいにヒナタが口を開いた。

「ネジ兄さんが私を愛してくれたからっ・・
私は幸せになってゆくんだね・・・。」

ポロポロと涙を零しながらヒナタが微笑んでいた。

「ああ、そうだ。」

そう強く言うとネジはヒナタを抱き寄せる。

「俺はあなたを幸せにしたいと思っている。
強い想いは叶うものだろう?」

(アイツが俺にそう教えてくれたように・・)

ネジの脳裏に今は若き火影となった、うずまきナルトの
姿が浮かんだ。

「・・・だから、あなたはこれからも幸せになってゆく。
確実にな・・。」

「ネジ兄さん・・・。」

「・・愛しているよ。ヒナタ様。」

ネジはヒナタを膝の上に座らせると、彼女の着物を肌蹴させる。

「あ・・まっ・・待って?夕飯の支度が・・・」

「後でいい。」

「ネジ兄さんっ」

着物の帯を外されて、あっという間に裸にされてしまう。
居間の畳の上に横たえられて、ヒナタはネジから強く
唇を吸われた。

「あっ・・!」

「あなたの幸せを俺にも分けてくれ・・。」

ネジに甘く囁かれてヒナタはゆっくりとその身を任せたのだった。
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